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文部科学省の担当者(左)に要望書を手渡す「香害をなくす議員の会」の寺本さなえ・兵庫県宝塚市議(右)ら=2025年8月20日、衆議院第二議員会館
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 整髪料や香水など周りの人工的な香りで、小中学生の1割が体調不良になったことがあるという調査結果が20日、公表された。

 教室などで経験したという小中学生や幼稚園児・保育園児も約4%という結果だった。

 「香害」の防止を訴える市民団体などが、文部科学省に実態調査の実施などを求めた。

  • 「香害」対応求める9千の署名 メーカー各社「安全性確認している」

 発表したのは、日本臨床環境医学会の環境過敏症分科会と、室内環境学会の同分科会。各地の地方議員らを通じて教育委員会に依頼し、協力する9都道県21自治体の学校・園に昨年5月からインターネット調査した。これまでに保護者ら1万71人が答えた。調査は来年3月まで続けるが、結果がおおむねまとまったとして発表したという。

 洗剤などの香りで体調不良を訴える人がいる問題は、近年「香害」とも呼ばれている。今回の調査について、調査した分科会は「学術的な大規模調査は初」としている。

 調査結果によると、周りの人工的な香りで頭痛や腹痛、関節痛などの体調不良を経験したという小中学生は10.1%。未就学児も合わせると8・3%だった。成長とともに増え、小学校低学年6・8%▽高学年11・2%▽中学12・9%――だった。

園や学校で経験4%、香りで登園・登校しぶり2%

 園や学校で経験があると答え…

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