22日に投開票された東京都議選で、ゼロ議席から9議席と躍進した国民民主党が、とりわけ力を入れていた選挙区の一つが江戸川区(定数5)だ。選挙区を託されたのは、江戸川区の元環境部長、天沼浩氏(63)。「区民の手取りを増やしたい」。党の看板政策に共感し、逆風に翻弄(ほんろう)されながらも激戦区で議席を得た。
天沼氏が政治家を志したきっかけは、猛暑だった。今春まで務めていた区環境部長として、大きな懸案だったのが熱中症対策だ。区の施設に暑さがしのげる「クールスポット」を開設するなど、様々な対策を打った。
それでも毎夏、熱中症になり、救急搬送される高齢者が後を絶たなかった。多くが、自宅でエアコンをつけていなかった。
■高齢者からの訴え、区職員と…