Smiley face
写真・図版
少年野球の運営方針に疑問を感じている女性=東京都内

 夏の強い日差しが照りつけるグラウンドに、少年野球のユニホームを着た小学生たちのかけ声が響く。

 子どもたちの練習を見守るのは、「野球当番」と呼ばれる保護者3人だ。冷やしタオルを用意したり、飲み物を補充したり。時にはボール拾いもする。

 都内に住む主婦の女性(44)は3年前、長男(13)と次男(11)が地域の少年野球チームに入ったことを機に、持ち回りで月2度回ってくる当番を受け持つようになった。

 チームは地区の強豪で、関東地区の大会で優勝したこともある。毎週土日と祝日に練習があり、休めるのは正月三が日のみ。入部する前は「家族旅行にもいけないのか…」と乗り気ではなかったが、プロ野球ファンの夫の影響で野球が大好きな兄弟のことを思い、踏み切った。

「暗黙のルール」と「前例」

 体験入部をしたあと、保護者のサポート態勢について夫婦で説明を受けた。夫(45)が「僕も当番をやろうと思っています」と話すと、担当者がこう言った。「お母さんじゃないとダメです」

 「今時、そんなことがあるの…

共有