「議会が勝手に税率をころころ変えてる!」「銀行さんは黙って!」

 4月上旬、東京都豊島区に期間限定でできた「こどものまち」の中では、騒ぎが起きていた。権力を握る「議会」と「銀行」の対立。すかさず「ニュース制作」の子たちが走り込んで動画を撮り始める。

「こどものまち」で遊ぼう

 大人がいない、子どものための「こどものまち」は全国に広がっています。春休み中、東京都豊島区内に作られた「まち」に密着し、のびのび過ごす小学生たちの姿を見つめました。全5回の連載の4回目です。

 「みんななりきってて、過去一おもしろいな」

 大人と同様に見守りスタッフとしてその場にいた高校2年の堀内翔(そら)さん(16)は、心を躍らせていた。この後どうなるんだろう。そんなことまで言っちゃうんだ。ただし、口出しはしない。「大人立ち入り禁止」のこのまちで、スタッフは「精霊」と呼ばれ、危険がないように見守るのが役目だからだ。

「こどものまち」でスタッフを務めた高2の堀内翔さん(左)=4月4日、東京都豊島区

 「見ていて、ああすればうまくいくのにと思いつくことも多いけど、直接は言わない。自分で考えて動けるようなヒントや気づきを、さりげなく与えられるような声かけを心がけています」

自ら主催者に連絡、スタッフに

 堀内さんがこどものまちに出…

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