ショウガ、ニンジンを1グラム単位で調整する。価格も塩分も高いベーコンはやめ、鶏肉に変更した。
5月下旬の北九州市。市教育委員会の栄養士、中村智子さん(38)がパソコンのキーボードをたたく。数字が表示された。
637キロカロリー。「いい線いってる」
だが、1人1食の単価は目標を0.5円オーバーしていた。献立表は市内の児童生徒7万人の給食のベースとなるため、0.5円で月約100万円の違いになる。また、作り直しだ。
昨夏は野菜が想定の2倍で予算圧迫 冬の給食に影響
1人1食10円違うだけで、献立の充実度は変わるという。実際に別の福岡県内の自治体では、計算ミスで1人1食9円高い給食が出ていたが、「子どもたちはおなかいっぱいになっていた」(同自治体)という。
中村さんと2人の栄養教諭が…