6月上旬に北九州市立小学校で提供された給食。各国の料理を通して食文化に触れ豊かな国際感覚を身につけることをねらいとして、毎月提供される「ワールドツアー献立」のひとつで、今回は中国をテーマに「ジャージャー麺」(右下)などが提供された=北九州市教育委員会提供

 ショウガ、ニンジンを1グラム単位で調整する。価格も塩分も高いベーコンはやめ、鶏肉に変更した。

 5月下旬の北九州市。市教育委員会の栄養士、中村智子さん(38)がパソコンのキーボードをたたく。数字が表示された。

 637キロカロリー。「いい線いってる」

 だが、1人1食の単価は目標を0.5円オーバーしていた。献立表は市内の児童生徒7万人の給食のベースとなるため、0.5円で月約100万円の違いになる。また、作り直しだ。

昨夏は野菜が想定の2倍で予算圧迫 冬の給食に影響

 1人1食10円違うだけで、献立の充実度は変わるという。実際に別の福岡県内の自治体では、計算ミスで1人1食9円高い給食が出ていたが、「子どもたちはおなかいっぱいになっていた」(同自治体)という。

 中村さんと2人の栄養教諭が…

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