パンクチュアルの守時健社長。市職員時代から、しんじょう君の「通訳」を務めてきた=2022年5月27日、高知県須崎市、蜷川大介撮影

 ゆるキャラグランプリ2016で優勝した高知県須崎市の公式マスコットキャラクター「しんじょう君」の運営会社が、急成長している。

 過疎がすすむ人口2万人弱の町のマスコットキャラクターを安定運営するため、元市職員の守時健さん(38)が20年に4人で始めた株式会社パンクチュアルだ。

 地元でふるさと納税を増やした実績を買われ、全国から協力依頼が殺到している。社員数はいま150人超。守時さんに急成長の経緯と今後について聞いた。

  • 「しんじょう君」の経験でふるさと納税支援 全国から協力要請が殺到

 ――起業は高知県須崎市公式マスコットのしんじょう君の安定運営が目的でした

 しんじょう君と、須崎市のふるさと納税事業の受託が起業当初の事業内容でした。

 そこへ、人づてに静岡県沼津市のふるさと納税が伸びなくて困っているという話がありました。

 須崎市は人口も資源もどちらかと言えば少ない。人口が十倍もいて資源もたくさんある沼津市なら、めちゃくちゃ伸びるのではみたいな話をした。

 沼津市は年間の寄付額が4.9億円のときに受託し、23年度には約45億円まで伸びた。そういう実績から色んなところから声がかかるようになりました。

「圧倒的な当事者意識で成果が出ている」

 ――新たな自治体から事業を受託する際、必ず現地に営業所を開設しています

 沼津と京都には各11人、他の営業所は平均で7人くらい。

 私は元公務員なので、税金公金を1円も無駄にしたくない。

 社員は移住し、住民票を移し…

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