近代5種の新種目に採用された障害レース「オブスタクル」はTBS系テレビ番組「SASUKE」がモチーフだ。番組を長く引っ張り、「ミスターSASUKE」と呼ばれる山田勝己さん(59)に、オブスタクル攻略のコツや、SASUKEメンバーによる五輪挑戦の可能性を聞いた。
- くすんだ銀メダル、近代5種が脱マイナーへ「SASUKE」にかけた
――五輪競技でオブスタクルが行われます。
10月にオブスタクルだけで競う大会が徳島であり、試合に出なかった私も試してみました。障害物の種類はSASUKEと似ています。腕力を使う障害が多いですが、一つ一つの攻略法はさほど変わらないと思います。
――違いはなんでしょうか?
制限時間をめいっぱい使って良いSASUKEはスタミナのペース配分が重要ですが、オブスタクルはタイムレースです。障害の間のダッシュも鍵を握りそうで、より、スピード、瞬発力が求められる印象でした。
SASUKEでもそうですが、細身が多く、マッチョな人はいませんでした。マッチョは重くて、スタミナもありませんから。
――徳島の大会には、SASUKEで山田さんを慕う「山田軍団 黒虎」のメンバーも出場していましたね?
男子シニアで4位に入りました。1、2回しかオブスタクルのコースで練習できずに臨みましたが、なかなかの好タイムでした。SASUKEもそうですが、練習すればするほどタイムは良くなっていきます。
――近代5種は元々、水泳、フェンシング、レーザーラン(射撃とラン)、馬術でした。練習できる環境が限られる馬術に代わってオブスタクルにすることで競技人口を増やしたい狙いもあります。
増えると思いますよ。これまで、馬術の練習環境が特異なために参戦できなかった人はいたと思います。
オブスタクルはアスレチックのような種目で、子供の頃に遊びでやったことがある人は少なくないのではないでしょうか。馬術よりも敷居は下がります。
――もともとの近代5種を続…