東京地検特捜部が30日、詐欺の疑いで自民党の広瀬めぐみ参院議員(岩手選挙区)の事務所などに家宅捜索に入ったことを受けて、広瀬氏は同日、離党届を提出し、受理された。派閥による裏金事件など「政治とカネ」の問題が続く中、新たな疑惑の浮上がさらなる政権ダメージにつながりかねない展開だ。
広瀬氏は、公設秘書の勤務実態がなく、国から給与をだまし取った疑いがもたれている。
林芳正官房長官は同日の記者会見で「政府としてお答えは差し控える」としつつ、「総理は自民党総裁として、強い危機感を持って政治の信頼回復に努めると述べている。先送りできない課題に専念し、結果を出していく」と政策への取り組みに理解を求めた。
それでも広瀬氏への批判や政権への影響を心配する声が党内から噴き出ている。閣僚経験者は「また『政治とカネ』のイメージが染みついてしまう」。広瀬氏が所属する麻生派の参院議員は「せっかく静かになってきたと思ったのに」と嘆く。
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