連載 ユーカリの樹の下で
校庭に立つユーカリの下での演奏から始まった伝統の吹奏楽部。「名門復活」なるか。
この舞台に上がるのは、初めてではない。
18日の兵庫県アンサンブルコンテスト。兵庫高校の木管コントラバス三重奏の3人は、大会前に会場の高砂市文化会館のホールで練習し、より響きやすい並び順に変えるなどの工夫をしてきた。
自分たちは、地域の人たちから応援される兵庫高校の代表だ。
学校のグラウンドは30年前の阪神・淡路大震災で避難場所になった。17日には全校生が被災当時の話を聞いた。ファゴットの福永雅さん(2年)は祖母が昨年の能登半島地震で被災してもいる。好きな音楽ができることの幸せを改めて感じた。
そして自分たちは、神戸地区の代表だ。
48組が参加した昨年12月の地区大会で、バロック時代の音楽を生き生きとした楽器の掛け合いで聴かせ、県大会に進む11組の一つに選ばれた。
3人での演奏は一人ひとりの…