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秩父医療圏の窮状を訴える秩父病院の花輪峰夫理事長=埼玉県秩父市、黒田壮吉撮影
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 埼玉県秩父市の山あいにある木造平屋建ての病棟が特徴の秩父病院。外科や内科など15診療科と52の入院病床があり、秩父市や長瀞など4町からなる秩父医療圏(人口約9万5千人)を支える病院だが、慢性的な医師不足に悩んでいる。

 「医師の確保が難しく、ギリギリの状態」と、花輪峰夫理事長(76)。6人の常勤医師と、開業医や大学病院から交代で来る20人の非常勤医師で1日約160人の診察をこなすのが精いっぱいだ。年間約400件の手術を担い、コロナ禍では、ドライブスルー方式で1日最大1千人にワクチンを接種した。

 秩父医療圏で続けてきた、夜間休日の入院・手術が必要な重症患者を曜日交代で受け入れる「輪番制」からも、今年3月末で抜けた。当初は7病院が参加していたが、医師不足などで徐々に離脱し、2010年からは3病院体制だった。

 輪番制に入るには外科医の確…

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