チームを引っ張る覚悟が、快記録へとつながった。
9月28日のアスレチックス・チャレンジカップ(新潟)男子5000メートルで、駒沢大の篠原倖太朗(4年)が13分15秒70の自己新記録をマークした。
青山学院大の鶴川正也(4年)が今年6月の日本選手権で出した、屋外の日本人学生記録を塗り替えた。
「世代トップの記録を譲っていたので、ここで回収できてよかった」
2000メートルをすぎたあたりで集団の3番手に浮上した。前を行く、駒大時代の先輩・鈴木芽吹(トヨタ自動車)の後ろにぴたりとついた。
鈴木は、駒大の大八木弘明・総監督が率いるチーム「Ggoat」のチームメートでもある。篠原はこう振り返る。
「3000メートルまではかなり余裕があった。いつも練習している芽吹さんの後ろで走りやすくて、うまくいきました」
ラスト1周では鈴木に引き離されたが、日本選手2番手の3位でフィニッシュ。タイムを確認すると、観客をあおるようにして喜んだ。
「5000メートルは記録が停滞していたので、どこかで爆発するとは思っていました」
この試合には、特別な思いがあった。
駒大の主将として、10月1…