徳島出身でイギリス在住の青悦(あおえつ)美代さん(55)が、イギリス最高のパンを決める大会「ブリテンズ・ベスト・ローフ2025」で総合優勝した。青悦さんは「パンづくりは私が生きていける場所」と喜びを語った。
大会はプロの職人を対象に、パン業界雑誌「ブリティッシュ・ベイカー」が毎年開催している。今年は4月にあり、過去最多の約200点が出品された。
イギリス中部ダービーシャー州の自宅でパン店「クマサン・ベイクハウス」を営む青悦さんは、イノベーション部門で優勝。全8部門の優勝者から選ばれる総合優勝にも輝いた。青悦さんの総合優勝は2年ぶり2回目となった。
出身地特産のユズ酢を生かして
今回出品したパンは、生地にアールグレイの茶葉と、レモンリキュールで風味付けしたレモンの皮の砂糖漬け、さらにベルギー産チョコを練り込んだ。
「レモンだけでは弱い」と、徳島県那賀町特産の木頭ユズの果汁(ユズ酢)も使った。同県小松島市出身の青悦さんが子どものころから慣れ親しんだ味で、帰国時には必ず購入して帰るという。仕上げで表面に塗るバターに入れた。
日本の味を使いつつ、地元イ…