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節分イベントで赤鬼になった盛田勝寛さん=桂浜水族館提供
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 高知県を代表する観光地「桂浜」。

 坂本龍馬も愛したとされるその地に、桂浜水族館(ハマスイ)はある。

 1931年開館の歴史ある水族館だが、比較的小規模で、施設も老朽化。

 それでも、ネット上で抜群の知名度を誇る「水族館らしくない水族館」だ。

 公式キャラクターで広報係の「おとどちゃん」のX(旧ツイッター)のフォロワー数は25万超。

 小説誌やウェブ媒体で連載したエッセーは、書籍化もされている。

 おとどちゃんだけにとどまらず、飼育員の写真集も出すなど、異彩を放っている水族館だ。

 そんなハマスイの名物職員だった盛田勝寛(まさひろ)さん(63)が5月、高知を去った。

 節分のイベントで「怖すぎる赤鬼」として有名になり、テレビ番組にも出演。

 真顔で「俺、よく小栗旬に間違われるんですよ」と発言するような人だった。

 退職のきっかけは昨年10月、持病の腎不全が原因で呼吸困難となり、救急搬送されたこと。

 「このまま死んだら飼い猫が餓死してしまう」と、母や弟が暮らす故郷・北海道に戻ることにしたのだ。

 ハマスイの広報を担当している森香央理さん(35)は、初めて盛田さんと会話した時のことを、鮮明に覚えている。

 2016年に事務スタッフとして入社して間もないころ。

 「おう、俺の名前覚えてるか?」と声をかけられ、答えることができなかった。

 入社前に全員にあいさつをして顔は覚えていたが、名前が出てこない。

 答えられずにいると、盛田さ…

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