大阪府交野市が4月から運行を始めた6代目の移動図書館車「ブンブン号」=2025年4月4日午後1時52分、大阪府交野市、西崎啓太朗撮影

 市内に養蜂場がある大阪府交野市は4月、移動図書館「ブンブン号」の新型車の運行を始めた。市民が描いたハチの絵が目を引く車体に、約3千冊の本を載せて市内を回る。

 同市は1975年から移動図書館車を運行しており、今回で6代目となる。2005年に導入された先代は扉が閉まらなくなるなど、経年劣化が目立っていた。

 燃料費の高騰などを背景に移動図書館車を廃止すべきだという意見も出ていた。しかし、図書館に行きづらい住民もいるため、宝くじ助成金も活用して新型車を購入することにした。

 新型車は3トン車で、内部は木目調。大きな絵本も置ける可動式の書棚を備えている。車いすやベビーカーの利用者も使えるように、車両後部にはリフトを付けた。

 巡回中は、市少年少女合唱団による童謡「ぶんぶんぶん」の合唱を流して、到着を知らせる。市立倉治(くらじ)図書館の司書、和田亜都子さんは「ハチが蜜を運ぶように車で本を運びます。本とともに車を長く愛してほしい」と話している。

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