被爆地の長崎で、20代の若者らがガイドとなる「一緒に考えるツアー」の取り組みが行われている。戦後79年を迎え、高齢化する被爆者の体験を想像し、語り継ぐ試み。長崎総局の記者(29)がガイドに挑戦し、参加者と一緒に考えた。
考える平和学習「ピースツアー」に取り組むのは、長崎市で活動する「ピース・エデュケーション・ラボ・ナガサキ(PLAB)」。20代を中心に平和ガイドを養成し、主に修学旅行生などを対象に長崎市の平和公園周辺を案内している。
ガイドになるには通常、週1回程度のオンラインの講義を3カ月間ほど受講する。重視しているのは、知識を伝えることではなく、参加者の想像力を引き出し、一緒に考えること。記者は4月にデモツアーに参加し、オンラインで短期間の講習を受けた。
ガイドをしたのは今月13日。平和をテーマに社会的起業などに取り組む若者らが集う国際会議「ピース・プレナー・フォーラム」の参加者に英語で案内した。
「79年前の長崎市の人々の暮らしを一緒に想像してほしい」
ツアーの最初、出発地点の原爆資料館の前で、原爆投下前の街や、暮らしていた家族の写真を示して、呼びかけた。
参加したのはスウェーデンや…