(28日、第107回全国高校野球選手権愛知大会1回戦 一宮南5―2東海)
3点を追う八回。安打で一塁に出塁した東海の野崎竜雅(りゅうま)主将(3年)は、グラウンドを観察していた。
「ヘッドスライディングで三盗を決めたら盛り上がる」。相手は変化球投手。中軸打者には緩い変化球が多くなるとわかっていた。3番打者の2球目で二盗を成功させると、続く4番の初球、狙い通り、頭から滑り込んで三塁を陥れた。
大胆に見えて、実は確かな計算に裏打ちされた走塁。だが、本塁には届かず、試合は敗れた。
これまでケガに悩まされてきた。卒業後は医学部に進み、スポーツドクターになりたいという。「みんながスポーツを満足にできるようにしたい。明日からは勉強です」