約100キロの米を盗んだとして、警視庁は、いずれもベトナム国籍で住居不定・無職のチン・クオック・クオン容疑者(42)ら男3人を窃盗の疑いで逮捕し、19日に発表した。
捜査3課によると、ほかに逮捕されたのはレ・ホン・クアン容疑者(28)とディン・ドゥック・チュエン容疑者(45)。1人は容疑を認め、2人は「全く身に覚えがない」と否認しているという。
逮捕容疑は5月12日、群馬県の前橋市と伊勢崎市のスーパー2店舗から、売り場に陳列されていた5キロ入りの米袋17袋と10キロ入りの米袋2袋のほか、卵など9点(販売価格計約10万6千円)を盗んだというもの。米は、5キロ4580円(税抜き)のコシヒカリが最も高かったという。盗まれた米は見つかっていないといい、警視庁は売却した可能性もあるとみて調べている。
警視庁が別の窃盗事件の関係先として茨城県内の集合住宅を5月に捜索した際、室内にいた3人を出入国管理法違反(不法残留)の疑いで現行犯逮捕していた。その後の捜査で米を盗んだ疑いが浮上したという。
農林水産省が公表している全国のスーパー(約1千店舗)の米の平均価格は、2024年の年明けまで5キロ2千円前後だった。春ごろに価格が上昇し始め、9月には3千円を突破し、25年3~5月は4千~4200円台で推移。6月以降は一時3500円台まで下がったが、9月に再び4千円台になるなど高止まりが続いている。
■相次ぐ米の盗難被害、防犯対…