笹森正明さん

 「自分たちの身は自分たちで守るしかない。地域で協力してやっていくことが大切なんです」

 久慈市で一昨年、防災士の連絡協議会を立ち上げ、昨年11月には住民主体の防災訓練を企画した同市大川目町の笹森正明さん(77)は訴える。大災害の被害軽減に不可欠とされる「自助・共助・公助」。国や自治体が取り組む「公助」をのぞく二つを実践してきた。

  • 「きつい」石川から毎週宿直の65歳医師 震災経て内科医半分以下に

 県警を2006年に退職するまで36年間にわたり、警察官として主に捜査畑を歩んできた。11年の東日本大震災後、復旧・復興の関連工事を請け負う大手建設会社の盛岡営業所で勤務。がれき処理の現場からは家族の写真など大切な品々が次々と運び込まれてきた。何もかも失う災害の悲惨さを目の当たりにした。

 17年に防災士の資格を取得…

共有
Exit mobile version