定例会見で話す小池百合子・東京都知事=2024年7月19日午後2時10分、都庁、松田果穂撮影

 客が理不尽な要求などで従業員を追い詰めるカスタマーハラスメント(カスハラ)の防止条例案について、東京都が19日、基本的な考え方を公表した。内容を詰め、9月の定例都議会に提出する方針。

 基本的な考え方によると、条例は、啓発のほかに、都や顧客、事業者などの責務の明確化を目的とする。カスハラはセクハラやパワハラと異なり、その定義や、従業員保護のための企業の措置を定めた法律がない。このため都は条例で、カスハラを「顧客から就業者に対する著しい迷惑行為」「就業環境を害するもの」とし、「何人も、あらゆる場において、カスハラを行ってはならない」と明記する方針を示した。保護される対象は「都内で仕事をする全ての個人」で、民間だけでなく公的機関の窓口業務の担当者らも含む。

 カスハラは行為が幅広く定義…

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