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大阪大学社会技術共創研究センターの工藤郁子特任准教授

 最近、コンビニやスーパーなどでセルフレジに防犯カメラが取り付けられているのを見かけることが多くなりました。万引き防止のために当然という見方もあれば、何か嫌だなと感じる人もいるかもしれません。そもそも、監視の技術や監視社会をどう考えたらいいのでしょう。情報法が専門の大阪大学社会技術共創研究センターの工藤郁子特任准教授に話を聞きました。

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 監視社会をめぐっては、「安全かプライバシーか」という二項対立の図式で語られがちでした。しかし、監視とはそもそも、権力的であると同時に保護的でもあるという、両義性を備えたものなのです。

 防犯カメラの例をとっても、自分が監視される対象となるのは何となく嫌だと感じてはいても、事件の解決や地域の安全確保のためには欠かせないと考える人が多いかもしれません。

■EUが規制に動いた「マシン…

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