性暴力被害をうけた子どもと大人の医療対応マニュアル=同マニュアルより

 性暴力対策に取り組む全国の研究者・医療者が3月末、子ども、男性、性的少数者が医療機関を受診したときの対応マニュアルを作った。性暴力に関する知識を底上げすることで、被害者がどの医療機関を受診しても適切な支援につなげる狙いがある。

 作ったのは、河野(こうの)美江(よしえ)・島根大教授を代表とする研究班。研究班が2022年以降、全国の医師に、性暴力を見聞きした経験や被害者のためのワンストップ支援センターについてアンケートしたところ、産婦人科に比べ、救急科、小児科、泌尿器科は性暴力対応の経験や認知度が低かった。

 研究班によると、子どもや男性、性的少数者はまず産婦人科以外の診療科を受診することが多いという。性暴力を専門としない医療関係者でも適切な対応ができるよう、マニュアル作りに取り組んできた。

二次被害につながる声かけの例も

 マニュアルは表紙を含め6ペ…

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