刃物を持った不審者が施設に侵入し、爆発物を置くという想定のテロ対策訓練が8日、東京都八王子市の総合体育館「エスフォルタアリーナ八王子」であった。
警視庁高尾署員や機動隊員ら約70人が参加。訓練では、男が刃物で壁をたたきながら、施設内の受付付近に現れた。近くにいた警備員が「刃物を置いて」と男をなだめながら時間を稼ぎ、駆けつけた署員が男を制圧した。
その後、近くに不審なスポーツバッグが置かれているのを署員が発見。爆発物の疑いがあるとして爆発物処理部隊が出動し、遠隔ロボットを使って回収した。この日は施設内での訓練に加え、バスジャックを想定した訓練もあった。
都内では2021年、小田急線や京王線で無差別に乗客を襲う事件が起きた。松山政司署長はこれらの事件に触れ、「いざという時に焦らず、的確に対応できることが大切。しっかりと対策を進めていきたい」と話した。(吉村駿)