阪神甲子園球場で開かれている第107回全国高校野球選手権大会は第14日の第1試合(21日午前8時開始予定)で、県岐阜商(岐阜代表)が16年ぶりの準決勝に臨む。20日の練習後、対戦相手の日大三(西東京代表)の印象や対策を藤井潤作監督に尋ねた。
――練習のテーマは何だったか
今日は特に打撃だった。日大三のエース近藤君はコントロールと緩急をうまく使ってくるので、縦と横の変化球をテーマに練習した。
――現在のチーム状態はどうか
ここまできたら何も言うことはない。選手に助けられている部分が多く、本当に頼もしい。選手の自主性に任せたい。
ここ一番というところでしっかり打ってくれたり、守り切ってくれたり、抑えてくれたりする。すごく成長を感じる。
――ここまで奮闘している投手陣への評価は
緊張するとは思うが、勝負強く投げてくれている。特に前日(横浜戦)の渡辺大雅や和田は圧巻の投球だった。次も期待したい。
――次の試合のポイントは
誰が投げるのかは分からないが、近藤君は必ずちゃんと勝っている投手。(他チームは)何かうまく打ち取られているのではないかと思う。前半からしっかり気を引き締めて点を取りにいかなければならない投手だと思っている。
また、3番の本間君の前に走者を出したくないということと、4番の田中君は一発があり、甘く入ると簡単に持っていかれる。せめてソロ(本塁打)で終わりたい。ツーラン、スリーランは避けたいと思っている。
関心高まり報道関係者50人
準決勝を前に県岐阜商の選手たちは20日、兵庫県西宮市の球場で練習に励んだ。
快進撃を続けることで関心が高まり、50人ほどの報道関係者が見守る中、試合時刻と重なる午前9時に練習が始まった。
ノックバットを握った藤井潤作監督が右へ左へと放つ打球を野手陣が巧みにさばいたり、投球マシンの球を快音と共に打ち込んだりと約1時間半、汗を流した。
今津翔太投手(3年)は「自分たちの打撃は絶対に日本一。点を取られても取り返せるのが県岐阜商の売りです。楽しく全力で最後まで一つになって戦っていきたい」と意気込んでいた。
準決勝で戦う日大三(西東京)は2年ぶり20回目の出場。県岐阜商と同じく昨年は地方大会決勝で敗れ、今夏に雪辱を果たした。春夏通算40回の甲子園出場のうち、2011年夏を含めて計3度の優勝経験がある。プロ球界にも多数の選手が輩出している。
西東京大会のチーム打率は6試合で3割6分4厘、本塁打3本。制球力の高いエース右腕・近藤優樹投手(3年)ら5人がマウンドに上がった。今大会では豊橋中央(愛知)、高川学園(山口)、関東第一(東東京)を破って準決勝に進んだ。