神奈川県小田原市の鈴木陽磨(はるま)さん(16)は高校1年生の自称「縄文土器研究家」だ。市内を中心にこつこつと土器を採集し、研究論文をすでに2編発表した。9月には市の郷土研究講座で考古学者らとともに講演をする。
鈴木さんが土器を集めはじめたのは小学2年のとき。担任の先生に教わった遺跡を父と訪れ、小さなかけらを拾った。市の文化財担当の職員に見てもらったら、本物の縄文土器だった。
「戦国時代の歴史はぼやっとイメージがあったけど、縄文時代はまるで分からなかった。調べてみたら面白そうだった」
以来、土日になると市内の遺跡やその近辺を訪ねるようになった。地表をよく観察する「表面採集」で、縄文時代の土器や石器を拾い集めた。
元気よく声かけ許可もらう
現地はたいてい畑。農作業を…