新潟県十日町市と津南町を舞台にした「大地の芸術祭 越後妻有(えちごつまり)アートトリエンナーレ2024」が、今月13日に開幕した。里山型芸術祭の先駆けとして2000年に始まり、今年で9回目。これまでの作品を生かした新たな展開もあり、四半世紀の蓄積と進化を感じさせる。
原則3年に1度開かれてきた。東京23区よりも広いエリアに、今年は国内外275組の311作品を展示、そのうち85点が新作・新展開のものだ。
越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)(十日町市)の中央のスペースは、ボルタンスキーや蔡國強らの大作が出展されてきた目玉の展示場所の一つ。18年にはレアンドロ・エルリッヒが、水面に映る建物の鏡像を地面に描き、その作品が今も展示されている。
古民家から吹き出した「泡」
原倫太郎+原游は、そのエルリッヒ作品の線をなぞるように、水上を渡れる歩道をつくった。開幕日には、早速その上を渡って遊ぶ子どもたちの姿が。周囲には、ほかの作家による体験型の作品も並ぶ。
トンネルの外の景色を水鏡に…