グーグルのロゴ=米カリフォルニア州マウンテンビュー、五十嵐大介撮影

 プラットフォーマーと呼ばれる巨大IT企業の強大な力は、時に市場競争にゆがみを生じさせる。米連邦地裁がグーグルのネット広告事業の一部を反トラスト法(独占禁止法)違反だと認定した判決は、その構造の一端を明らかにした。

  • グーグルの「大きすぎる力の暴走」 司法見逃さず、独禁法違反を認定

 グーグルはネット広告市場を形づくる、広告を「買う側」「売る側」「取引所」のすべてに関与している。その状況を、ニッセイ基礎研究所の松沢登研究理事は「審判とプレーヤーを同じ人が務めるゲームのようなもの。グーグルが必ず勝ってしまい、自由競争ではない」と説明する。

 広告市場で自由競争がなくなれば、広告料が下がりにくく、広告費用が製品価格に跳ね返る可能性がある。消費者は無関係ではいられない。

 グーグルは、中核の検索サービスをめぐる別の裁判も係争中だ。

 米連邦地裁は2024年8月…

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