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三重県立夜間中学「みえ四葉ケ咲中学校」が研修棟に設けられる県立高校=2024年5月12日午後4時4分、津市柳山津興、高田誠撮影
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 来年4月に開校する三重県立夜間中学「みえ四葉ケ咲中学校」は、学び直したい生徒とともに現役の不登校中学生も受け入れる予定だ。県教育委員会は「学びの多様化学校」として文部科学省に指定を申請する。

 初の県立夜間中学として、津市柳山津興の県立みえ夢学園高校の研修棟に開校する。夜間部だけでなく昼間部も設け、全校生徒は50人ほどを想定する。一般中学と同じ9教科を学び、最長9年間在籍できる。

 一般的な夜間中学では、様々な事情で中学時代にほとんど登校できなかったため学び直したい人や外国人らが学ぶ。三重県ではさらに、不登校の現役中学生も受け入れる方針だ。

 県内では2022年度、不登校が90日以上の公立中学生は1508人いて、約30人に1人という高い割合だった。何らかの心理的、社会的背景などで登校しない、登校したくてもできない生徒が年々増えている現状を踏まえた。

文化祭・校外学習の実施もめざす

 現役中学生が学ぶコースは、ほかの生徒たちが小学校の内容も含めて学ぶコースとは別になる。

 また、中学を卒業して高校や専修学校に入学した生徒も、義務教育を十分に受けられなかった場合は現在の学校に在籍したままでも受け入れたいという。

 生徒の状況に応じて個別学習を組み合わせたり、両コースで交流学習したりするなど柔軟な対応を特長とする。卒業後のキャリア教育に力を入れるほか、文化祭や校外学習の実施もめざし、地域や高校生とも積極的に交流したいという。

 生徒は秋に募集する。

 県教委の早田清宏次長(学校教育担当)は「現役の不登校の生徒も居場所のひとつとして選択してほしい。異年齢の人と学べるメリットも大きいと思う」と話している。

 夜間中学は戦後の混乱期、生活困窮などで通学できなかった生徒を主な対象に生まれた。近年は外国人住民の増加など社会状況が変わり、政府は18年の閣議決定で各都道府県に少なくとも1校は夜間中学の設置を推進するとしている。

 文部科学省によれば、4月時点で夜間中学は31都道府県・政令指定市に53校ある。25年度には三重、愛知、石川、鹿児島の4県や名古屋市などが設置予定だ。夜間中学に不登校の現役中学生が学ぶ「学びの多様化学校」を併設する形が増える傾向にあるという。(高田誠)

夜間中学の体験教室 「人や社会に慣れたい」

 三重県教育委員会の夜間中学…

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