訪米中の岸田文雄首相は23日午後(日本時間24日未明)、ニューヨークの国連本部でウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。ロシアによるウクライナ侵攻が続いている現状に対し、首相は「引き続き支援を全力で進めていく」とした。
ゼレンスキー氏との会談は、首相が8月に退陣を表明して以降初めて。外務省によると、首相は経済復興に向けて、ウクライナの首都キーウに日本貿易振興機構(ジェトロ)現地事務所が来月開設されることを説明。両国間で交渉を進めていた、安全保障分野の情報共有に関する「情報保護協定」が実質合意に至ったことも報告された。
ゼレンスキー氏は、首相が昨年のG7議長国としてロシアへの経済制裁を主導し、復興支援を後押ししてきたことへの感謝を伝達。両国間の協力が強化されたことなどをたたえる、最高位の勲章を首相に授与した。(ニューヨーク=神野勇人)