神村学園―大社 試合前、守備練習で返球する神村学園の木下蓮=林敏行撮影

 第106回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場している神村学園は大会第12日の19日、大社(島根)を8―2で破り、昨年に続き準決勝進出を決めた。県勢が2年連続で4強入りしたのは初めての快挙。21日の準決勝で関東第一(東東京)と対戦する。

 大社への大声援が予想されていた試合。そんな「完全アウェー」の状況を楽しもうと、神村学園の小田大介監督は試合前、選手に呼びかけていた。だが、選手たちはその雰囲気にのまれかけた。

 そんななか、木下蓮太朗選手(2年)が笑顔で選手に話しかける。4番の正林輝大選手(3年)には「打たないと頭をそりますよ」。思わず表情を崩した正林選手は七回表、左前に適時打を放った。「打ってくれてうれしかった」と木下蓮選手も我がことのように喜んだ。

 木下蓮選手は、ムードメーカ…

共有
Exit mobile version