「投票所はあっち」。そんなメッセージが書かれた矢印を参院選の投票日に街中で掲げて、若者らの投票を促すプロジェクトを宮崎県内の大学生たちが進めている。楽しい雰囲気を作ることで街行く人々の関心をひいて、投票につなげることを狙っている。
プロジェクトを企画したのはNPO法人「ドットジェイピー」。大学生を対象に議員事務所やNPOなどでのインターンシップの機会を提供したり、政策コンテストを実施したりしている。
投票日の20日は全国の各拠点で一斉に行動する予定で、宮崎エリアでは大学生15人が参加する。
6月28日から準備を始め、最初は、参院選で争点となりそうな「防衛費の増大についての是非」や「地球温暖化を食い止めるために何をするべきか」といったテーマについてメンバー同士で意見を交わし合った。
その後に「手ぶらで投票できます」「親子で投票所に入れます」といったメッセージが書かれた矢印を作製。別の日に、宮崎駅前の商店街「あみーろーど」や、繁華街の橘通りを歩いて、店前に矢印を貼るなどの協力をしてくれる店舗を探した。これまでに約30店が協力を引き受けてくれたという。
投票日当日は宮崎駅前から高千穂通り、橘通りを矢印を持って歩きながら「投票所はあっちですよ」と、通行人に呼びかける予定だ。
メンバーの一人、宮崎公立大人文学部3年の山内麻瑚さん(21)は「期日前投票や不在者投票の仕組みがあることも、広く知ってもらいたい」と話す。「私たちの矢印を見て、一人でも多くの人が『投票に行ってみよう』『意思表示をしてみよう』と思うきっかけになってくれたら、うれしいです」