それぞれの最終楽章 百寿の母と排泄ケア(1)
日本コンチネンス協会名誉会長 西村かおるさん
コロナ禍が世界を覆った2020年6月、私は高知市内にある実家で、当時97歳だった母と暮らし始めました。母はそれまで高齢者施設に自ら希望して入っていたのですが、私が「東京と二拠点生活にするので同居したい」と申し出ました。かつて父が病院で息を引き取っていたため、「できれば母は在宅でみとりたい」と思っていたのです。
母も同意したので、夫と2人で東京から引っ越すことにしました。亡き父が建てた2階建ての一軒家は広く、母は1階の玄関脇の部屋、私は2階の部屋に落ち着きました。
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しばらくすると、家中をものすごい悪臭が漂うようになりました。理由は母の失禁でした。
私は1980年代後半から「…