姉の横田めぐみさんとの家族写真を示して講演する横田拓也さん=2024年11月2日午後3時18分、東京都足立区の西新井文化センター、北野隆一撮影

 1977年、中学生だった横田めぐみさんが新潟市で北朝鮮に拉致されてから15日で47年になる。めぐみさんの弟で拉致被害者家族会代表の横田拓也さん(56)が2日、東京都足立区で講演し、「政治の混乱で、私たちの家族の命がかかった拉致問題の解決が遅れてはならない」と訴えた。

 足立区で2021年に施行された区拉致問題等啓発推進条例に基づく啓発事業として開かれた。

 横田さんは、政治状況が拉致問題に及ぼす影響について、「岸田政権は水面下で北朝鮮と交渉していたが、岸田(文雄)首相が自民党総裁選に出馬せず、その後の衆院選で与野党のバランスが崩れた」と懸念を示した。

 めぐみさんと中学校で同級生だったバイオリニスト吉田直矢さんのコンサートもあり、めぐみさんの母早紀江さん(88)が作詞した「コスモスのように」など、ゆかりの曲を演奏した。(編集委員・北野隆一)

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