全国の高校の書道部員が参加する第17回書道パフォーマンス甲子園(朝日新聞社など後援)が28日、愛媛県四国中央市の伊予三島運動公園体育館で開かれた。
5大会連続6回目の出場の鳥取城北が昨年に続いて優勝し、連覇を果たした。準優勝は水戸葵陵(きりょう)(茨城)、3位は松本蟻ケ崎(長野)だった。
6分間で縦4メートル、横6メートルの紙に作品を仕上げる。鳥取城北は観客席に何度も「あなたの大切な人は誰ですか」と問いかけながら、部員たちの祖父母や両親、友人、弟、教諭ら約30人の名前を書いていった。
目覚ましのアラーム音や学校のチャイム、ドライヤーの音といった日常の生活音とギーボードの生演奏で雰囲気を盛り上げた。
この作品は、「三筆」の一人として知られる空海へのオマージュが込められている。空海は「灌頂歴名(かんじょうれきめい)」(国宝)という書を残しており、密教儀式(灌頂)に参加した人名を記している。
書道パフォーマンス甲子園の審査員長で、新潟大教授の岡村鉄琴さんは「古典を研究し、現代に再生した」と高く評価した。
鳥取城北の小林愛音部長(3年)は「連覇を目指して1年間、走り続けてきました。このパフォーマンスを通してすべての方々に感謝の気持ちが伝わればうれしいです。あなたがいることで、この賞がいただけました。ありがとうございました」と話した。
記事後半で、ご当地四国から出場した4校と、能登半島地震の被災地から出場した日本航空石川と能登の2校の作品を紹介しています。
ご当地の四国からは、川之江、新居浜西、三島(いずれも愛媛)、高松商(香川)の4校が出場し、いずれも見事な演技を見せた。
四国ブロックを1位で通過し…