トークショーの後のサイン会で、ファンと言葉を交わす今村翔吾さん(左)=2024年11月24日午後0時48分、佐賀市駅前中央1丁目、渕沢貴子撮影

 全国で書店が減っていく中、直木賞作家・今村翔吾さんがJR佐賀駅にオープンした書店が3日で1年を迎えた。日常にとけこみ、多くの人に親しまれる場となった一方、出版業界を変革したいという今村さんの挑戦はいまも続いている。

  • 唯一の本屋閉店「息子にネット注文頼む」 市長「図書館で販売」構想

 「東京に出てきたらと言われてるんやろ?」「言われました」「飲みに誘いたいだけやから無視しといたらええわ」

 11月24日に佐賀駅の飲食街に設けられた会場であったトークショー。今村さんは、第1部では嬉野市在住で桜田光のペンネームで書いた「真令和復元図」が今年の角川春樹小説賞を受賞した愛野史香さんと、第2部は2019年に本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさんと対談。軽妙な掛け合いに、何度も笑いが起きた。

 同駅内では20年に書店が閉店したが、昨年12月3日、全国の書店減少に危機感を抱く今村さんが新たな形で復活させた。それが「佐賀之書店」。この日は開店1年を記念したイベントが開かれた。

地域でがんばる書店に「援軍」構想も

 今村さんは、業界の裏話も披…

共有
Exit mobile version