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秋山信将・一橋大教授=2022年8月17日、米ニューヨークの国連本部、藤原学思撮影

 米ニューヨークの国連本部で開かれている核兵器禁止条約の第3回締約国会議に、日本は今回もオブザーバー参加をしなかった。世界ではいま、「核兵器のない世界」の理念に逆行する動きが相次いでいる。核軍縮に詳しい一橋大の秋山信将教授に、核軍縮をめぐる現状や、日本にできることは何かを尋ねた。

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 ――今回の締約国会議では、過去2回の会議にオブザーバーとして参加した北大西洋条約機構(NATO)加盟国のノルウェーやドイツ、ベルギーが参加を見送りました。

 核兵器の脅威が自国の安全保障と直結していない国々にとっては、グローバルな視点から核廃絶をうたう核兵器禁止条約に入ることに抵抗はないでしょう。

 一方でウクライナに侵攻するロシアは核兵器使用のハードルを下げ続けており、核の脅威に対する認識は世界中で高まっています。改めて、核軍縮は安全保障の文脈のなかにあるのだと多くの国が考えざるをえない状況になっています。

「核の傘」の信頼性が揺らぐわけは

 1月に就任したトランプ米大…

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