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Newton編集部でイラストを担当する吉増麻里子さん(左)と渡邊妥翁子さん

 創刊45周年を迎えた科学雑誌Newton。その魅力の一つが、美しく大胆なイラストだ。難しい話を直感的に理解する助けとなり、見えない世界をも可視化する。科学の話をイラスト化する大変さや楽しさとは? 編集部のイラストレーター、入社20年目の吉増麻里子さんと14年目の渡邊妥翁子(たおこ)さんに話を聞いた。

描き続けられる仕事

 ――お二人の入社のきっかけとは?

 吉増 私は美大で油絵を専攻して、大学院修士課程を修了しました。当初は、アルバイトしながら制作を続けていけたらいいなぐらいに思っていたんですが、やはり就職しなくてはとなったときに、たまたまNewton編集部のイラストレーター募集の求人を見つけたんです。

 イラストが載っている科学雑誌というイメージはあったんですが、読んだことはなくて。応募する前にいくつか買ってみたら、かなり描き込まれた絵が載っていて、びっくりしました。

 渡邊 私も吉増さんと大学の同期で、大学院博士課程まで行きました。博士号取得後は、絵にまつわるアルバイトをしながら、作品をつくって食べていこうと思っていたんですが、どうにも生活できないと、3年ぐらいで気づいて。吉増さんからNewtonでイラストレーターを募集していると聞いて、入社しました。

イラストレーターの手にかかると…

 ――編集者からのイラストの発注方法とは?

 吉増 特集を担当する編集者から、イラストレーター全員で、どんな特集で、どんなイラストがほしいかなど全体の話を聞きます。そのあとで、仕事を割り振ります。発注方法は、絵コンテをくれる人とか、ポイントをまとめた指示書をくれる人とか、編集者ごとに違います。

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編集者が描いたラフスケッチ=ニュートンプレス提供
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編集者のラフスケッチをもとにイラストレーターが描いた絵コンテ=ニュートンプレス提供
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完成した誌面=ニュートンプレス提供

分野で異なる工夫のしどころ

 ――イラスト作りは難しくないですか?

 吉増 難しくはあったけれど、割とうまくできたかなと思うのは、直近だと2026年7月号に載った緑内障治療のイラストですね。わずか1ミリ未満の極小のステント(治療用の管)を目の中に置くという方法なんですが、細かすぎて、画像資料がほぼなくて、編集者と密に相談しながら仕上げました。たぶん、ここまでクローズアップした図は、なかなかないと思います。

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極小のステントを使った緑内障治療のイラスト=ニュートンプレス提供

 こんな風に医療系のイラストは正確さが求められる難しさがあります。一方で、物理系はイメージをイラスト化する難しさがあります。

 「真空崩壊」がテーマのときは「地球が爆発する感じ」という発注だったり、宇宙の大規模構造とかは「シャボン玉の表面に宇宙が張り付いているイメージで」と言われたり。分野によって工夫のしどころが違います。

「無」をどう表現する?

 ――Newtonと言えば表…

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