【動画】台湾東部・花蓮県にある太魯閣渓谷では観光客ら多数の人が取り残され、救助活動が続けられている=地元の消防当局提供

台湾東部の景勝地・太魯閣(タロコ)渓谷で5日、救助隊員が撮影した画像=花蓮県、地元消防局提供
  • 写真・図版

 台湾東部沖を震源とする最大震度6強を観測した地震で、東部の景勝地・太魯閣(タロコ)渓谷では発災から2日が経過した5日夜時点でも、外国人も含む多くの観光客らが取り残されたり、行方不明になったりしている。生存率が急激に下がるとされる発生後72時間が迫るなか、救助が急がれている。

 5日朝、大きな被害を受けた花蓮市中心部から北西にある太魯閣渓谷に車で向かった。

 約30分後、山間部の道の端に、50センチぐらいの石の塊がごろごろと転がっていた。2万9千ヘクタールにわたる太魯閣渓谷の入り口に当たる場所だ。規制線が引かれ、救急車など車が頻繁に出入りしていた。

 災害対策本部によると、渓谷の中では5日午後6時半現在、604人がホテルなどに取り残されているほか、11人の安否がわからなくなっている。

 太魯閣は川が大理石に浸食してできた渓谷だ。風光明媚(めいび)な景色で人気の観光地となっているが、今回の地震では各地で山崩れが起きるなど、大きな被害が出たと見られている。

 「あそこの山も今回の地震で崩れたんだ」。近くで暮らす尤淑琳さん(38)が山を指さした。山林がはげ上がって、崩れた山肌が見えている。青々とした山林の背後に、鋭い岩壁がそびえているのがわかる。

 地震が起きた3日朝、尤さん…

共有
Exit mobile version