日米関税交渉で、米国の造船業再生のための日米共同ファンド(基金)創設案を日本が提示したことが分かった。米国側が関心を寄せる製造業の雇用創出につながる上、造船大国の中国を念頭に、日米の協力で経済安全保障上のリスクを低減させる狙いもある。
複数の政府関係者によると、日本はこれまでの交渉で、造船分野の提案をまとめた「日米造船黄金時代計画」を米側に提示。ファンドのほか米国内の船舶修繕ドック整備の支援や、二酸化炭素を出さないアンモニア燃料の次世代型船舶や砕氷船などの共同開発を盛り込んだ。
米国はかつて「造船大国」と…