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憲法第14条の大書に挑んだ日向高書道部=2025年5月26日午後2時40分、宮崎県立日向高、星乃勇介撮影
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 宮崎県立日向高(日向市)書道部が26日、同校で「法の下の平等」をうたう憲法第14条の大書に挑んだ。昨年放映されたNHKの連続テレビ小説「虎に翼」の脚本家・吉田恵里香さんの講演会が6月1日、日向市で開かれる際、ステージに飾られる。いつもの半紙とは違うサイズに戸惑いながら、生徒は真剣な表情で筆を走らせていた。

 第14条がドラマの柱の一つのため、講演会を主催する市が部に依頼した。書く紙は書道のパフォーマンス用紙をつなぎ合わせたもので、縦4メートル、横6メートル。専用の墨を使い、1、2年生数人が毛筆で、顧問の秋田優季教諭(28)の手本を参考に、行書風に縦書きした。

 この日は予行演習で、完成品は当日までに仕上げる。虎の絵も入れる。書き終えた後、生徒は椅子に立って全体を見渡し「バランスを取るのが難しい」「字と字の空きがバラバラなので修正する」などと振り返った。

 2年の甲斐心晴(こはる)さん(16)は「私自身は女性ゆえの差別を感じたことはないが、条文の意味をかみしめながら書いていきたい」と語った。

 吉田さんのトークイベント「エンタメで描く 自分らしく生きること~『はて?』からつなぐ未来へ~」は6月1日午後1時~同2時半、日向市文化交流センターで。入場無料。

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 日本国憲法第14条 すべて国民は、法の下(もと)に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又(また)は門地(もんち)により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

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