「蜜月」を演出してきた米印関係にすきま風が吹いている。武力衝突したインドとパキスタンが停戦合意に至った経緯について、トランプ米大統領とモディ印首相の見解が食い違い、インドが反論する事態に。両国の関税引き下げ交渉における不安要素となる可能性もある。
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印パの衝突を巡ってトランプ氏は5月10日、米国の仲介によって両国が即時停戦に合意したと表明。ロイター通信によると同月12日には、貿易に関して両国を支援する用意がある、とも述べていた。パキスタンが米国に謝意を伝える一方、インドは米国による仲介を否定し、双方の見解が食い違っていた。
モディ氏とトランプ氏は今月17日、停戦合意後初となる電話会談を実施。インド外務省のミスリ次官は翌18日、会談内容に関する声明を出し、停戦合意に至る過程で、米印の通商交渉に関するやりとりや、米国からの仲裁の申し出はなかったと、トランプ氏に「明確に伝えた」と主張した。
「私は戦争を止めた」繰り返すトランプ氏
声明には、電話会談が米側の…