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体のプライベートゾーンについて学ぶゆたか保育園の5歳児クラス=2025年6月11日、東京都品川区、平井恵美撮影

 小さな子どもに性教育をしていますか。子どもを性暴力から守り、幼児期の性的行動にどう対応すればよいのか。子どもが自分の身を守れるように、幼い頃から正しい知識を伝えようと試行錯誤している保育現場があります。

 「体はみんな大事。特に大事なところは分かるかな」。プール開きを控えた6月中旬、東京都品川区の区立ゆたか保育園では、看護師の阿部紗也香さん(26)が5歳児クラスでこう問いかけた。

 ホワイトボードにはられた水着姿の男の子、女の子のイラストを見つめていた園児から「おちんちん!」「おまた!」などと次々に声があがる。

 阿部さんは文部科学省などが作った幼児向けの教材を活用し、水着で隠れる部分などを指す「プライベートゾーン」について説明。友だちのズボンを下ろしたり、トイレをのぞいたりすることについて○×のクイズ形式で尋ね、「自分だけの大事なところを見せたり、触らせたりしないようにね」と語りかけた。

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 同園がこうした取り組みを始めたのは2022年度。初年度は5歳児クラスが対象だったが、子どもの発達や反応に合わせて内容を変えながら、現在は3~5歳児クラスで実施している。

幼い頃から性教育する意味は?

 きっかけは当時、下着を脱い…

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