大学間格差
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 国立大学が法人化されて、この春で20年。この間の政策や環境変化は、大学にどのような影響を与えたのか――。朝日新聞社は1~2月、学長と教職員に対し、この20年を振り返るアンケートを実施した。自由記述欄も含めた35問に、学長は全86大学の92%に当たる79人が回答。教職員は全国大学高専教職員組合の協力を得て実施し、407人から回答を得た。それぞれの回答を元に、国立大の置かれた現状を考える。

  • 【連載】国立大の悲鳴 法人化20年 はこちらから

 国はこの20年、研究や教育に対する予算の「選択と集中」政策を進めてきた。アンケートには、こうした政策への不満が数多く寄せられた。

 「選択と集中」は、経済成長につながるなどと、国や産業界が期待する分野を選び、そこに集中的に予算を投入する手法だ。人類が初めて月を目指したような壮大な研究に、多額の資金を投じる「ムーンショット型研究開発制度」といった事業が代表的だ。

 「研究や教育は、結果として何が花開くのか予想できない。それなのに国や社会は、『選択と集中』を、ただ一つの解として押しつけている」

 そう嘆くのは、40代の理学…

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