イスラエル軍が16日、パレスチナ自治区ガザの最大都市ガザ市への地上侵攻を始めたと発表した。多くの住民は避難が難しく、市内に残ったままとみられ、緊張と不安で眠れぬ日々を送っている。
- イスラエルが最大都市ガザ市で地上侵攻 攻撃激化で被害拡大は不可避
ガザ市から数キロ南に離れた地区に滞在している朝日新聞の現地スタッフは、16日未明までにガザ市の方向から大きな爆発音が聞こえ、目を覚ましたという。「爆発は少なくとも5回響き、上空に煙もあがっていた」と話した。
イスラエル軍は、地上侵攻前の9日にガザ市全域の住民に退避命令を出し、市内に住む約100万人の4割が避難したと推定している。AP通信は16日、寝具などの家財道具を荷台に載せて避難する車がガザ市周辺で列をなしている様子を報じた。
ただ、米CNNは実際の避難者数は確認できていないと伝えており、多くの人が市内に残っているとみられる。戦闘の長期化で避難先は限られている。軍はこれまでもガザ市や周辺の住民に対して別の地域に設けた「人道地区」に避難するよう要請する一方、こうした地域も攻撃してきた。
2年で7回避難、「希望失った」
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