日本銀行本店=2024年3月22日午後2時4分、東京都中央区日本橋本石町、朝日新聞社ヘリから、相場郁朗撮影

 「金利のある世界」が企業の財務戦略にも影響し始めた。日本銀行が金融引き締めに向かい、企業がお金を借りる際の指標となる長期金利が上昇するとの思惑から、企業による社債の駆け込み発行が相次ぐ。2024年上期(1~6月)の発行総額は同期間として過去最大だった。金利上昇の見通しは、発行する社債の種類も変化させている。

 社債は企業が資金を確保する手段の一つ。銀行から借金するより、返済までの期間が長い資金を低い金利で調達できる利点がある。アイ・エヌ情報センターによると、1~6月に国内公募で社債を発行した企業は123社で、発行総額は前年同期に比べて10.5%増えて過去最大の7兆3809億円に上った。発行社数でみると20社増えた。

 発行ラッシュの背景にあるの…

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