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新商品の「大人の水彩色鉛筆」。削りかすが出ない一方で、木製のあたたかい質感がある=東京都葛飾区、張春穎撮影
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 鉛筆は人を裏切らない――。「鉛筆離れ」が進むなか、そんな思いでヒット商品を生み出す町工場がある。子どもたちに加え、新たなターゲットは、鉛筆から「卒業」した大人たちだ。

 東京都葛飾区の住宅街に、大きな鉛筆の絵が描かれた「北星鉛筆」がある。従業員25人の町工場だ。

 工場内には、さまざまなアイデア商品が並ぶ。昨秋デビューした「大人の水彩色鉛筆」は、芯がシャープペンのようにスライド式で使いやすい一方、軸は木製で、あたたかみのある質感だ。描いたところに水をたらすと、にじんで水彩画のようになる。削り落とした芯も絵の具として使えるから、無駄がない。

 明るい赤紫色のマゼンタや、緑みがかった青色のシアンなど、混ぜて多彩な色が表現できる13色をとりそろえる。あたたかな鉛筆の長所と、削りかすが出るという短所に向き合い、大人好みに仕上げた自信作だ。

「鉛筆のある限り…」初代の教え

 アイデアの源泉は――。4代…

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