6月中旬、山口県防府市の工業団地「防府テクノタウン」。その一角に立つ真新しい物流倉庫のなかを、自動車製品などを積んだフォークリフトや自動搬送ロボットが行き交っていた。
運輸・倉庫業の「防府通運」が24億円を投じて新設し、1月に稼働した物流拠点。約5千平方メートルの物流センターで、自動車大手マツダの1次下請け会社などから届いた荷物を保管し、検品のうえ、マツダの防府工場などへ配送している。
記者の目には、従業員やロボットの動きは活発に映った。しかし、倉庫を案内してくれた防府通運の役員は声を落とす。
「本来はもっと、人もロボットも稼働する」
トランプ米大統領が4月に発動した「追加関税」が、同社の経営の足かせとなっている。喜多村誠会長は「社運をかけた投資だけに、関税問題は冷や水」と話した。
山口銀行頭取「ボディーブローのように利いてくる」
1937年の創業当初、農産…