11日に86歳で死去したペルーのアルベルト・フジモリ元大統領は、現在の熊本市西区河内町出身の両親をもつ日系2世だ。面識のある県内関係者からは悼む声があがった。
フジモリ氏が次期大統領として熊本に初めて来たのは1990年7月。「熊本アンデスの会」の浜崎献作会長(80)は県庁に頼まれ、歓迎式用にペルーの民族衣装を用意し、どんな音楽を演奏すれば良いのか助言した。
そこで出会ったフジモリ氏を「賢い人だ」と感じた。日本語を完全に理解しているのに、自らは口にしない。後で側近に聞き、「少しでも間違っては失礼だ」と考えていたことが分かった。
ペルーでは学校に行けない子どもが多いことが知られるようになり、熊本での寄付で「熊本学校」や「河内学校」が設立された。工業系の職業訓練校は、歌手で熊本県八代市出身の八代亜紀さんの支援でできた。
文化や教育分野で交流してき…