駒崎弘樹さん=東京都千代田区

 0歳児にも選挙権を――。日本維新の会共同代表の吉村洋文・大阪府知事の提案に、波紋が広がっている。親が子どもの分を代行して投票するため、「1人1票」の原則が崩れるとの批判も起きた。若い世代を意識した問題提起は、民主主義や社会にどんな影響を及ぼすのか。認定NPO法人フローレンス会長の駒崎弘樹さんに聞いた。

     ◇

 「0歳児選挙権」というとばかげた話に聞こえますが、私はこれを「子ども投票」と呼んで、以前から提唱しています。

 日本維新の会の吉村洋文共同代表・大阪府知事が「0歳児選挙権」と言ったのは、極端な言い方をすることで議論を提起したのかもしれません。

 吉村さんの発言は「子どもを持つ親が子どもの数の分だけ票をもつ」ことと受け止められ、「1人1票の原則に反する」と反発を招きました。

 でも私の言う子ども投票は親が票を持つのではなく、あくまで子どもが票を持っていて、それを親が代行するのです。

 そもそも子どもに票を持たせないのは、子どもを「人」として見ていないのではないでしょうか。

 1人1票の「1人」ではない…

共有
Exit mobile version