大型連休を迎えた26日、4頭のジャイアントパンダが中国へ返還されることになった和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドには、「その姿を見ておきたい」という多くの人が詰めかけた。
午前10時の予定だった開園時刻が20分繰り上げられると、駆け足でパンダのもとへ向かう人たちがいた。
岐阜県大垣市の森田啓吉さん(66)は、栃木県へ遊びに行く予定を変更してやってきた。「妻がパンダを見たいというので。やはりいなくなるのは寂しいですね」
夫、2歳の長男と一緒に兵庫県加古川市から来た40代の女性は「ニュースをみた息子が『パンダ、パンダ』というので連れてきた」という。長男にとってパンダを見るのは初めてになる。「覚えていてくれるか分からないけど、いつか、ここでパンダを見たんだよと話せれば」と思いをはせていた。
「毎月1~2回はパンダに会いに来る」という東京都千代田区の堀江華織さん(47)は「いつかはいなくなるとは分かっていたが、まだ現実を受け止められない」と話し、カメラのシャッターを切っていた。